2025.11.7
新⼊社員向けプログラム「SHIFT(シフト)」を2025年11⽉10⽇にリニューアルします。⾃律的なマインドセットを⾝につけ、仕事における経験からの学び⽅を習得するプログラムです。(プレスリリース)

■開発の背景:
現代の新⼊社員には、⾃分が経験したことから学びを抽出する能⼒が求められています。この世代は、学⽣時代をコロナ禍あるいはウィズコロナの⽣活様式と共に過ごしてきた世代と⾔えます。そのため、集団として動く経験が希薄だったのではないでしょうか。2025年度の新⼊社員を対象にキャリア観を尋ねた調査*によると、⾃分の意⾒をわかりやすく伝えるスキルや⼈を巻き込むスキルについて開発余地があると感じているとの結果が⽰されていました。
* https://hr-trend-lab.mynavi.jp/column/newcomers-and-young-people/8554/
そんな彼らは、オンライン上の情報や知識を収集してスピーディーに正解を探すことには⻑けています。つまり、いわゆる「社会⼈としての基礎知識」の伝達を⼿間暇かけて⾏うことの価値は以前に⽐べ急激に下がっているのです。また、タイパやコスパという⾔葉に代表される、やや実体験を軽視する傾向も垣間⾒えます。
しかし、今後ビジネスパーソンとして活躍していくためには、正解を探すのではなく、⾃ら正解を創り出していく能⼒を磨いていかなければなりません。⾃らの実体験から次の⼯夫を⾒出し、⼩さな変化を重ねていく。これを社会⼈1年⽬に⾝につけることができるか否かが彼らの成⻑を⼤きく左右します。
このような新⼊社員を取り巻く環境の変化を踏まえ、新⼊社員研修そのものも変わってしかるべきではないか。これが本プログラムにおける問題意識です。
■コンセプト:成⻑のギアをSHIFTする
成⻑や貢献の実感をすぐに得たい新⼊社員の傾向、じっくり時間をかけて育てる余裕のない現場の実情などを踏まえ、⾃律的なマインドセットを⾝につけ、経験からの学び⽅を理解することに焦点化します。これにより、新⼊社員ひいては組織の成⻑スピードを⼀段引き上げることをねらいとして本コンセプトを設定しました。

■プログラムの流れ
これまで多くの新⼊社員研修は、4⽉⼊社直後の導⼊時が⼀番⼿厚く設定されてきました。マナーなどを通じて学⽣から社会⼈へと意識を切り替え、現場配属で必要となる具体の処理能⼒スキルを事前に教える。そして現場でじっくりと育成するのが基本的なモデルでした。フォローアップ研修は⾏われなかったり、やっていたとしても半⽇程度で終わってしまうこともあるようです。
現代の新⼊社員研修で⾝に付けるべき能⼒は、「経験から学ぶ⼒」ではないでしょうか。そのため1年⽬で最も注⼒すべきは導⼊研修ではなく、OJT経験を振り返るフォローアップ研修なのではないかと考えています。
現場での実践経験を重ねた⼊社約9〜1ヶ⽉後にここまでの経験を棚卸し、次なる開発課題 を⾃分⾃⾝で仮設定します。設定した課題につき、育成担当や上司とすり合わせた後、今後の能⼒開発課題を設定します。⾃分⾃⾝で学んでいく⼒を1年⽬のOJT機会を通じて⾝につけていくことを意図し、注⼒時期をシフトすることを提案しています。
■期待される効果:
- 【新⼊社員】1年⽬の内に経験から⾃律的に学ぶことの重要性を理解した上で、開発課題の明確化による⾃⾝の伸びしろを把握。成⻑し続けられる「環境」として職場を認知することによる定着率の向上
- 【受け⼊れ現場】能⼒発揮の指標(BIレポート)の獲得およびアクションプランシートを⽤いた対話によるOJTポイントの焦点化。新⼈の⾃律的スタンスの向上による現場の負担感軽減
- 【会社、部署など】教わる側と教える側双⽅のストレスの軽減とエンゲージメントの向上
■開発者コメント:
今どきの新⼊社員の皆さんは、情報感度が⾼く、デジタルツールやSNS、AIなどを駆使して情報収集(情報編集)を⾏うことができます。ビジネスマナーにしろ、ビジネスツールの使い⽅にしろ、既に知っている、あるいは容易に知ることができます。つまり、会社が⽤意するインプットの有⽤性は年々下がってきているのではないでしょうか。
そんな彼らのビジネス⼈⽣のスタートである⼊社1年⽬に、本当に役に⽴つことは何だろうか、と社内外で意⾒交換を続けてきました。時代はシフトし、それに伴い内容をシフトする必要があり、その注⼒時期を社内調整しながら徐々にシフトしていく。新⼊社員の皆さんは、⾃社の、⽇本社会の希望です。このプログラムをそのまま導⼊するかどうかは別にして、経営者や⼈事の皆さまと、彼らにとって最も有⽤なプロセスとはどのようなものかを議論する上での叩き台となればと考えています。
詳細は、担当CPあるいは、Websiteフォームからお問い合わせください。