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【Column】その部下のキャリアの意向はホンネですか?キャリアアスピレーションを高めるためのアプローチ

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2023.5.12

かつて管理職になることを散々拒んだ私自身の話は前回の記事でもご紹介しました。あれだけ「今はマネージャーになりたくありません。」と主張してきましたが、その後マネージャー職を経て、現在はダイレクターを務めています。

改めて、私のキャリアにあった分岐点。それは上司による徹底的なホンネの関わりであり、「あなたのDreamは何?」という問いかけです。その問いかけ以前は、管理職になることを「その実力がついた時に」「その実力がある人がやればよい」と認識しており、自分の関心ごとではない、と捉えていたように感じます。また、ただ目の前の仕事に没入してきただけという認識の「自分」と管理職としての未来がどうにも結び付けられなかった気がします。

そこで改めて問われた「Dream」。この会社、この仕事という思考の枠を一旦外して、自分の人生において実現したい夢や念いは何か。上司との対話を通じて、漠然と、しかし私の中に確実にあったDreamが浮き彫りになっていきました。そして、そのDreamが腑に落ちたのは、「私のDreamの実現のために、今いるこの組織で管理職になるという選択肢もある」と思えた瞬間でした。

キャリアに向き合う。それは自分自身に向き合うことです。そして、自分自身の内面により深く向き合うためには、良い壁打ち相手やアドバイス、フィードバックをくれる相手の存在が重要です。会社においてその役割を果たしうるのは上司やメンターであり、彼らによるホンネの関わりがポイントになります。ここで言うホンネの関わりとは、メンバーの成長を促すために言いにくいことをズバリ言うという姿勢と、メンバーの夢や願望を理解するなど、心から相手を気に掛けるという姿勢の両方を指します。
 


部下の心の底にある、感情に結び付くDreamを理解し、長期目線でその実現にコミットする。そのために、時には「その選択は、あなたのDream実現の可能性を狭めてしまっているのでは?」とズバリ伝える必要も出てくるでしょう。だからこそ「部下が本心から望んでいること」を念頭に置いて上司が提案しているかどうかは大きな差になります。それは私自身が、自分の上司の接し方から強く感じたことです。現在インパクトでは、社員それぞれのMy Vison/Dream/Wishを共有しており、私も部下のキャリア面談の際にその内容から話を始めることもあります。

また、あるクライアント企業様でも、事業本部長自ら自身のDreamを語り、同時にメンバーのDreamを聞く関わりをされています。この会社で働くことが、自分の望む未来につながる。書籍『ザ・ドリーム・マネジャー』で述べられている「現在の仕事と夢の実現とをつなぐ架け橋をつくる」取り組みだと感じています。

こうして上司や諸先輩方の支援を受け、試行錯誤してきた管理職経験から言えること。それは「管理職は楽しい」ということです。マネージャーとなり、裁量が増え、仕事の主導ができるようになると、忙しさはもちろんありますが、家庭との両立も工夫しやすくなりました。またクライアントから伺う組織のお悩みや課題に対する理解や共感の度合いも上がり、クライアントパートナーとして、より難易度の高いお話を聞かせていただく機会も増えました。責任は増しましたが、「今の大変さは、目指す姿に近づくためのプロセスの一部だ」と視点を切り替え、やるべき仕事に集中できています。これはDreamが、私にとっての北極星となり、自分を奮い立たせる存在になっているから。そして、共に成長する部下の姿も、私を励ましてくれています。

もちろん管理職になる、管理職にはならない、という選択権は本人にあります。ただ、自らのDreamを自覚すると、これまで視野に入っていなかった「管理職になる」選択肢が重要となる場合がある。そして次のキャリアに挑戦してみることで、より一層キャリアアスピレーションが高まる。私は今いる組織で、そんな経験をしてきたと感じています。

改めて、上司が部下のキャリアアスピレーションを高めるためにできることは、部下のDreamを理解し、それが実現できるよう本気かつホンネの関わりをすることだと考えています。未来を共に描こうとするこの関わりこそ、一見遠回りに見えても確実な一歩ではないでしょうか。

参考文献:
・マシュー・ケリー(2008).ザ・ドリーム・マネジャー.海と月社
・キム・スコット(2019).GREAT BOSS: シリコンバレー式ずけずけ言う力.東洋経済新報社


(Written by Barbara、Director of Business Consulting Department )
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