2025.11.26
■Bite-size impact
来期の戦略方針や計画策定が徐々に本格化する時期。そして策定後は、組織やチームのメンバーを集めて、目指す方向性への理解と共感を育む機会のあり方についてもご検討が始まる時期ではないでしょうか。
「この節目の機会を有効活用したい」「半日程度で、楽しみながら学べる機会にできるコンテンツを知りたい」というお問い合わせを複数いただき、今回参加者の気づきや対話を促す3種類のコンテンツをご用意した「Bite-size(ひとくちサイズ)」の体験会を実施しました。
■参加者の皆さんの期待や課題感
ご参加いただいたのは、製薬、化粧品、情報通信、建設、総合電機メーカーと様々な業界の人事・人材開発部門、事業部門の方々11名です。チェックインでは、企画担当者としての今回の体験会への期待や、様々な「組織の節目」に企画を行うむずかしさや悩ましさが共有されました。

アイスブレイクでは「周知」と「共有」の違いを体感できるアクティビティを行いました。 同じ情報を得ていても、受け手により理解や解釈の違いから、なかなか局面が進まない。
参加者からは「全員に意味が伝わる状態を作ることは難しい」「同じ情報を受け取っても、こんなにも解釈が違うとは。戦略共有の場でも起きていることかもしれない」などの感想が出ました。
組織における「周知」と「共有」の難しさ。この点を確認した後、3つのアクティビティのエッセンス体験と実際のセッションの流れなどをご紹介しました。
■内容と体験の様子
- コンテンツ① 対話しやすい空気をつくる “Discovery”
- コンテンツ② 日常の仕組みの意味を感じる “ORGANIC GROWTH”
- コンテンツ③ 経営数値へのアンテナを立てる “財務の虎”
コンテンツ① 対話しやすい空気をつくる “Discovery”
まずは、“Discovery”というアセスメントツールを用いたアクティビティを体験いただきました。ユングのタイプ論を学術的根拠として開発された、人間の思考・行動特性を分析するツールです。心理的傾向を4つのカラーエナジーとして表現することで、記憶に残りやすく様々な局面で応用可能なものにしています。セッションでは、まず組織づくりの必須要素となる「認知的多様性」についてレクチャー。その後、簡単なカードアクティビティを体験いただきました。

セッション後の感想:
・初対面の人とも話すキッカケになる
・ゲーム要素もあり、盛り上がる
・参加しながら理解できるので受け身になりにくい。結果メンバーとの心理的距離感が縮まりそう
・新入社員研修など、同期の繋がり強化を目指す際にも活用できそう
会場では、みなさん初対面とは思えないほど活発な会話が生まれていました。休憩時間の間も、実際に用いる個人向け報告書のサンプルや、ビジュアル化を助けるTeam Wheelなどを囲み、企画担当者同士の会話が続いていました。
コンテンツ② 日常の仕組みの意味を感じる “ORGANIC GROWTH”
次に体験していただいたのは、“ORGANIC GROWTH”という交渉型のカードゲームです。業績とメンバーの関係性に関する組織行動カードを用いて、期毎の変化を追っていきます。自律的に成長する組織。言葉でいうことは簡単ですが、業績偏重でも関係性偏重でもない、自社ならではのバランスを取ろうとすることは容易ではない。そんな点を感じられるゲームです。チーム間での心理的な駆け引きも含め、短時間の体験でも盛り上がりを見せました。
実際のプログラムデリバリーにおいては、アクティビティの後に振り返りと、自律的に成長できる組織に必要な要素「職務遂行行動」と「集団維持行動」についてレクチャーを行います。そして自組織が今どんな状態か、どうしてそう感じるのか。どんな行動がより望ましいのか、など内省と対話の場を持ちます。

セッション後の感想:
・机上で完結せず、動きまわって他チームと交渉をする。適度なプレッシャーもあり、盛り上がる
・業績も追いながら、関係性も見過ごせない。まさに組織そのものだと感じた
・ついつい日常的に関係性に比重を置きがちだが、それが自社にとってベストなのか。ゲームを挟むからこそ、自組織の現状をフラットに認識できると感じた
コンテンツ③ 経営数値へのアンテナを立てる “財務の虎”
最後は、ショップ経営を模したボードゲーム“財務の虎”。B/SやP/Lなど経営数値の成り立ちや変動メカニズムについて、複数の期を回し、決算を行いながら理解を深めます。インパクトのプロジェクトは、ビジネスのメタファーを持ったアクティビティが多いですが、このボードゲームは設定自体が実践的です。ゲームを終えた後は、実際のビジネスの現状と紐づけて振り返りと対話を行います。

セッション後の感想:
・実際に考えながら手を動かすので楽しい
・仕入れが思い通りにならない場面で焦ったり、リアルだった
・ゲーム感覚で楽しみながら学べ、経営数値に対して、楽しみながら理解できる
・財務の基礎知識だけでなく、どう会社を運営していくか戦略立案までの示唆があった
■「組織の節目で活用されるコンテンツ」に触れての気づき
今回は3種類の節目に効くコンテンツから、エッセンスを抽出し、短時間でまとめてご体験いただきました。ラップアップ時には、このようなコメントがあがっていました。
- 体験型だったので、どのコンテンツもチームの一員として当事意識を持ちって取り組めた。初対面の人ともこの感覚を持てたことが印象的だった
- 楽しさの中に学びがあった。節目のセッションのあり方を考えさせられた時間だった
- 理念浸透に関する企画を行っているが、抽象的だからこそ、楽しみながら身近なものとして各人に浸透させていくことが重要だと感じた
経験学習を最大化させる要素として、松尾教授は「ENJOYMENT」を上げています。インパクトでは、短時間のセッションにおいても、大人が真剣に楽しみながら学べるよう、デザインを工夫しています。
次にやってくる節目のタイミングを戦略的に用いて、何を起こそうとするか。目指す変化を企てるための引き出しとして、ぜひPIVOTAL MOMENTS COLLECTIONをご活用いただければ幸いです。
■PIVOTAL MOMENTS COLLECTION各コンテンツの用途と開催イメージ:
- Discoveryセッション
目的:部署内・チーム内の関係性向上、コミュニケーションの質向上、効果的な組織運営の促進など
対象者:全社員、全階層
形式:0.5~1日、対面またはオンライン
- ORGANIC GROWTHセッション
目的:業績と関係性のバランス考察、自組織の現状理解など
対象者:全社員
形式:3時間程度、対面
- 財務の虎セッション
目的:財務・会計の基礎知識習得、経営者感覚の理解(投資とリターン、コスト、お金の流れ)
対象者:一般職、管理職
形式:4時間程度、対面
Bite-size impactは、毎回テーマを変えて実施されます。
各コンテンツの簡易体験はもちろんのこと、「異業種の人事や研修担当の方と情報交換できたのも良かった」「他者の意見や考えに触れることができ、参考になった」という副次的な効果もございます。
■今後のBite-size impact開催案内:
詳細は決定次第お知らせします。